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青と百合のマリア

Maria of Blue and the Lily

【青と百合のマリア】

青の衣
抱く宙

身に手をあて
とじる瞳に
今を映す。

宿りしもの
待ち受ける世界

恐れ
歓び

受け入れ
進むと決めしとき

百合の如き
ひかり放つ

その
純粋なる

意図だけが

錬金の扉
開く

鍵…

(c) Atelier Star Fish 2017 Tomomi Hasegawa.

黒マリア

Black Maria

【黒マリア】

生きる…

生きている…
私たちは

生きているのです

生きることは
体験

苦しみ
怒り

やるせないこと
すべてが

生きるという

そのなかに含まれ

生きることで
生み出されゆくもの

生きること
そのものが

宇宙の願い。

宇宙は
その
いのちという
存在が

生きることで
創り出してゆく

その先を
切に
望んでいるのだから…


根源を
抱き抱かれる
わたしは

それら
いのちを

見つめ続けるもの…。

(c) Atelier Star Fish 2017 Tomomi Hasegawa.

はせがわともみ プロフィール写真

Tomomi Hasegawa

はせがわ ともみ

アーティスト&ライアー奏者。

1996年 セツ・モードセミナー卒。

卒業後、デザイナーとして働きながら、結婚・出産・育児を経験しながらイラストレーションを描き続け、個展を開催している。

代表作は、ツインマリアと呼んでいる、【青と百合のマリア】【黒マリア】(共に2014年制作)の2作品。

History of  Production

ツインマリア【青と百合のマリア】【黒マリア】が生まれるまで

2013年 4/20、音楽の翼主宰・声楽の師 堀江秀一氏とその門下生と一緒に、イタリアへ音楽旅行に行きました。

ロレートと云う町にある、教会の聖堂に訪れたときのことです。

聖堂のなかには、さらに石造りの家があり、そのなかに漆黒のマリア像がまつられていたのです。

マントを羽織っていますが、その宇宙を感じる漆黒のマリア像に、私は強い衝撃を受けました。

そして翌朝、聖堂で見た黒マリア像がどうしても気になり、彼女に会いに行くためミサに参列しました…。

すると突然、心のなかに色々な映像が流れ、涙が止まらなくなりました。

小さな石造りの部屋のなか
黒いマリアさまは目をひらき
わたしたちの営みを
何千年もまえから
見つめ続けてきた…

民衆の営み
苦しみ
悲しみ
喜びや
幸せも
ただただ
見届け続ける
宇宙の母の愛

帰国後、イタリアで見た黒マリアの姿を追いかけるように、私は木版画を彫り進めました。

すると、自分の内側にもマリア像と同じ、漆黒の胎内のような深みが存在していて、自分自身の喜びも悲しみもみんな見届け、赦し…溶けていくような気持ちになっていることに気がつきました。

『誰かがずっと、みていてくれている』

その無限の愛の行為に気づかせてくれた、イタリアの歌の旅、そして黒マリアとの導きの旅でした…。

イタリア旅行の時の様子

写真左…ロレートの教会の広場でのライアー演奏の様子

写真右…許可を得て、アッシジの聖フランチェスコの森でのライアー演奏の様子

ロレートの聖堂で出会ったマリアから、木版画作品【黒マリア】と、そしてライアーで奏で歌うオリジナル曲【ほしのたね】を授かったのでした。

さらにその後、

自分のすべてを
受け入れ
受けとめることで
放射している

黒マリアと対をなす木版画作品【青と百合のマリア】が、生まれました。

額装された【青と百合のマリア】 額装された【黒マリア】

(c) Atelier Star Fish 2017 Tomomi Hasegawa.