(c) Atelier Star Fish 2017 Tomomi Hasegawa.
(c) Atelier Star Fish 2017 Tomomi Hasegawa.
アーティスト&ライアー奏者。
1996年 セツ・モードセミナー卒。
卒業後、デザイナーとして働きながら、結婚・出産・育児を経験しながらイラストレーションを描き続け、個展を開催している。
代表作は、ツインマリアと呼んでいる、【青と百合のマリア】【黒マリア】(共に2014年制作)の2作品。
2013年 4/20、音楽の翼主宰・声楽の師 堀江秀一氏とその門下生と一緒に、イタリアへ音楽旅行に行きました。
ロレートと云う町にある、教会の聖堂に訪れたときのことです。
聖堂のなかには、さらに石造りの家があり、そのなかに漆黒のマリア像がまつられていたのです。
マントを羽織っていますが、その宇宙を感じる漆黒のマリア像に、私は強い衝撃を受けました。
そして翌朝、聖堂で見た黒マリア像がどうしても気になり、彼女に会いに行くためミサに参列しました…。
すると突然、心のなかに色々な映像が流れ、涙が止まらなくなりました。
小さな石造りの部屋のなか
黒いマリアさまは目をひらき
わたしたちの営みを
何千年もまえから
見つめ続けてきた…
民衆の営み
苦しみ
悲しみ
喜びや
幸せも
ただただ
見届け続ける
宇宙の母の愛
帰国後、イタリアで見た黒マリアの姿を追いかけるように、私は木版画を彫り進めました。
すると、自分の内側にもマリア像と同じ、漆黒の胎内のような深みが存在していて、自分自身の喜びも悲しみもみんな見届け、赦し…溶けていくような気持ちになっていることに気がつきました。
『誰かがずっと、みていてくれている』
その無限の愛の行為に気づかせてくれた、イタリアの歌の旅、そして黒マリアとの導きの旅でした…。
写真左…ロレートの教会の広場でのライアー演奏の様子
写真右…許可を得て、アッシジの聖フランチェスコの森でのライアー演奏の様子
ロレートの聖堂で出会ったマリアから、木版画作品【黒マリア】と、そしてライアーで奏で歌うオリジナル曲【ほしのたね】を授かったのでした。
さらにその後、
自分のすべてを
受け入れ
受けとめることで
放射している
黒マリアと対をなす木版画作品【青と百合のマリア】が、生まれました。
(c) Atelier Star Fish 2017 Tomomi Hasegawa.